梅毒の末期になるとどうなる?症状とリスク

梅毒末期の症状

梅毒は、進行すると全身に深刻な症状を引き起こす感染症です。適切な治療を受けず放置すると、病状が進行して最悪死に至ることもあります。

膣性交だけでなく、オーラルセックスやアナルセックスを含めた性行為で感染するリスクがあり、近年では日本国内でも梅毒の患者数が急増しています。

梅毒は早期発見・早期治療が重要です。

この記事では、「梅毒の末期になるとどうなるの?」と不安を感じている方に向けて、梅毒末期の症状について解説します。

末期の梅毒になるとどうなる?

梅毒が末期まで進行すると…

梅毒が末期まで進行すると、神経や心血管、臓器に症状が現れ、命に関わる重篤な合併症を引き起こす可能性があります。

梅毒には潜伏の後、1期から3期まで病気が存在し、一般的には3期を指して「末期(あるいは「晩期」)」といいます。

末期の梅毒は良性のゴム腫のほか、神経梅毒、心血管梅毒に分かれます。分類ごとの主な症状は以下の通りです。

分類 詳細内容
神経梅毒 ・髄膜血管型
頭痛、めまい、集中力低下、記憶障害、倦怠感、不眠症、妄想、肩甲帯および腕の筋肉の脱力、尿もしくは便失禁など
脊髄癆(せきずいろう)
背部および下肢の疼痛、歩行失調、知覚過敏、錯感覚、失禁、勃起障害など
実質型
集中困難、記憶力低下、判断力低下、頭痛、不眠症、疲労、痙攣発作、失語、一過性の不全片麻痺など
心血管梅毒 ・上行大動脈の瘤状拡張
・大動脈弁の閉鎖不全
・冠動脈の狭小化
ゴム腫 発生部位:皮膚、粘膜、骨、筋肉、内臓特徴:ゴムのようなしこりができる
進行時:潰瘍化し、周囲組織を破壊/内臓障害の原因に

このように、末期の梅毒は各臓器や全身の神経に障害をもたらし、最終的には死に至ります。

参考:梅毒|MSDマニュアルプロフェッショナル版

梅毒はどのくらいで末期に進行する?

梅毒末期に進行するまでの期間

梅毒が末期に至るまでの期間に個人差はありますが、一般的には感染から3年以上経過すると、末期(3期)に移行するリスクが高まります。

ただし、HIV感染者のように免疫力が低下している人は進行が早まる傾向があるため、注意が必要です。

以下は梅毒の病期(ステージ)と時期の目安、主な症状です。

病期 時期の目安 主な症状
1期 感染後3週間〜3ヶ月以内 性器・肛門・口などに硬いしこりができる
2期 感染後3ヶ月〜3年未満 手・足など全身に赤い発疹ができる
3期 感染後3年以上 全身に炎症がでるゴムのような腫瘍ができる脳・心臓に病変がおき、最悪の場合、死に至る

梅毒は一時的に症状が消失することがあるため、「治った」と勘違いして治療をしない、あるいは中断してしまう方は少なくありません。

症状がなくなっても、原因となる梅毒トレポネーマは体内で活動を続けている可能性があるため、医師の指示に従い必ず最後まで治療を行ってください。

《梅毒についてくわしくはこちら》

末期の梅毒でも治せる?

末期梅毒の治療は難しいので早期治療が重要

梅毒は、末期まで進行すると完治が非常に難しくなる病気です。特に神経や心血がダメージを受けている場合、たとえ梅毒トレポネーマを完全に除去することができたとしても、体調が回復しなかったり、後遺症が残ったりする可能性も大いにあります。

梅毒を完全に治し元通りの生活に戻すためには、発症初期の早期治療が極めて重要です。

梅毒の治療は病期(病気の進行状態)によって期間も方法も異なるため、下表に病期別の治療期間と治療法の目安をまとめました。

病期 治療期間の目安 主な治療内容
梅毒1期 約2~4週間 薬物療法
梅毒2期 約4~8週間 内服治療
梅毒3期 約8~12週間
※完治が難しい場合もある
早期神経梅毒:内服治療
後期神経梅毒:ベンジルペニシリンカリウム注射

早期であれば短期間の薬物治療で後遺症もない完治が見込めるので、少しでも気になる症状や思い当たる性行為があった場合は、検査を受けてください。

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よくある質問(FAQ)

梅毒の末期になると鼻が落ちるって本当ですか?

はい、一部の症例では「鼻が崩れる」ような変形が起こることがあります。これは末期梅毒(3期)で発症する「ゴム腫(梅毒腫)」が鼻の軟骨や骨組織を破壊することにより生じます。
鼻の中央部が陥没する「鞍鼻(あんび)」と呼ばれる状態が典型例で、外見上も大きく変形してしまうため、生活の質(QOL)に深刻な影響を与えます。かつては梅毒の象徴的な症状でしたが、現在は早期治療が一般的になっており、日本ではまれな例です。

梅毒の末期になると何年で死に至りますか?

梅毒が末期まで進行した場合、どのような合併症を発症するかによって、命に関わるまでの期間は異なります。
例えば、心血管梅毒では大動脈瘤の破裂などにより突然死する可能性がありますし、神経梅毒では認知機能の低下や全身の麻痺が徐々に進行するケースもあります。
一概に「何年で死に至る」とは言えませんが、末期である3期梅毒(感染から3年以上)になると重篤な合併症を発症する危険が生じ、死亡リスクが高くなります。

梅毒の末期でも症状が現れないことはありますか?

いいえ。基本的に梅毒が末期まで進行すれば、何らかの症状が現れます。ただし、進行段階で一時的に症状が見られなくなる場合もないわけではありません。また、症状が現れた段階ですでに手遅れになっているケースもあります。

監修医師

前出 喜信(まえで よしのぶ)医師

前出 喜信(まえで よしのぶ)医師の写真

池袋マイケアヒルズタワークリニック、天神マイケアクリニック 顧問医師(母体保護法指定医・産科婦人科専門医)

島根医科大学医学部医学科を卒業後、長年産婦人科医としてクリニックや病院勤務で経験を重ね、2025年1月池袋マイケアヒルズタワークリニック顧問医師に就任。

著書

マイコプラズマ・ウレアプラズマ性感染症
~よく知られていないから、知ってほしい性感染症~
前出 喜信(まえで よしのぶ)医師 出版

前出 喜信(まえで よしのぶ)医師著書『マイコプラズマ・ウレアプラズマ性感染症~よく知られていないから、知ってほしい性感染症~』の写真
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